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2024年3月の5冊


 今月のテーマ:新書で旅する京都史


kyotoshinsho
      手軽な新書にぎゅっと詰まった京都の歴史。
通史もあれば、特定のテーマを掘り下げた歴史もありますが、ただ時系列を辿るのではなく、地図や平面図、絵画、写真などのビジュアルを用いて、過去を空間の中で捉え、紐解いていきます。
興味を惹かれる本が見つかったら、その1冊を頼りに、この春、京都を旅してみてはいかがでしょうか。

(P.N.yamatogawa)


『京都(岩波新書)』 [請求記号:080/451/19]

林屋辰三郎著. 岩波書店, 1962.

京都という空間を時間で、時間を空間で区切って叙述した京都史の名著。時代から時代へと、時代を特徴づける場所から場所へと巡ります。親しみやすい文章も読者を魅了しつづける理由のひとつではないでしょうか。

『京都「千年の都」の歴史(岩波新書)』 [請求記号:080/I95B/1503]

高橋昌明著. 岩波書店, 2014.

定評ある京都の通史です。平安京から「古都京都」に至るまでの都市のなりたちを、豊富な専門知識に裏打ちされた揺るぎない筆致で辿ります。平面図や絵画、写真などの豊富な図版からも、都市の実像に迫っていきます。

『京都の神社と祭り : 千年都市における歴史と空間(中公新書)』 [請求記号:080/C64/2345]

本多健一著. 中央公論新社, 2015.

京都の代表的な神社の歴史を、祭に焦点を当て解読します。これらの神社はなぜ平安京内にないのかという素朴な疑問。著者は、史料だけでは見えてこない秘められた理由を、現在も行われる祭や氏子たちの地理に探ります。

『京都の山と川 : 「山紫水明」が伝える千年の都(中公新書)』 [請求記号:080/C64/2711]

鈴木康久, 肉戸裕行著. 中央公論新社, 2022.

京都を三方から囲む山々と、市中を流れる鴨川や桂川などの身近な山河。これらが都市の営みや人びとの暮らしといかに関わってきたのかを紐解いていきます。自然地形への着目から浮かび上がるもうひとつの京都史です。

『京都近現代建築ものがたり(平凡社新書)』 [請求記号:523.162/Ku52]

倉方俊輔著. 平凡社, 2021.

近年、注目を集めるようになったモダンやモダニズムなどの建築。京都はその宝庫でもあり、主要な作品の見どころを建築家のエピソードを交えて解説します。寺社や町家のイメージとは違った古都の魅力が発掘されます。