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2019年1月の5冊


 今月のテーマ:コピー


コピー
 
      1月はレポート、論文提出の時期です。皆さんは、先生から、コピペ(コピー&ペースト)と引用の区別をつけるよう指導されていると思います。そこで、今回は、「コピー」をさまざまな側面からとらえた本を選んでみました。直接レポートの役には立たないかもしれませんが、コピーとは何かを考えるきっかけになるかもしれません。レポートの書き方についての本は、2階のレポート・論文作成コーナーにあります。そちらもぜひ。

(P.N.piko)


『コピペと捏造: どこまで許されるのか表現世界の多様性を探る』 [請求記号:021.5/To33]

時実象一著. 樹村房, 2016.

ミッフィーとキャシー、「面白い恋人」など、グレーや黒とされたコピペや盗作の事例がたくさん。図版も豊富で、読み物としてもお薦めです。

『誰が音楽をタダにした? : 巨大産業をぶっ潰した男たち』 [請求記号:760.9/W79]

スティーヴン・ウィット著/関美和訳. 早川書房, 2016.

音楽のコピーを容易にしたMP3。その発明と、広く流通する(正式にも、ヤミにも!?)に至る経緯。MP3前後で音楽の概念も変わったような気がします。

『パクリ経済 : コピーはイノベーションを刺激する』 [請求記号:361.5/R18]

K・ラウスティアラ, C・スプリグマン [著]/山形浩生, 森本正史訳. みすず書房, 2015.

全てのコピーが悪いわけじゃない、場合によっては産業の発展にもつながるよ、という本。音楽流通の話も出ているので、「誰が…」と合わせて読むのもいいかも。

『早すぎた天才 : 贋作詩人トマス・チャタトン伝』 [請求記号:080/479/18]

宇佐美道雄著. 新潮社, 2001 (新潮選書).

17歳で自殺した若き詩人の伝記。その才気と誇りは強烈な印象を残します。死後、彼が書いた古英語を模した詩の真贋論争が繰り広げられました。

『なぜ「まね」をするのか : 霊長類から人類を読み解く: evolutionary neighbors』 [請求記号:489.97/My]

明和政子著. 河出書房新社, 2004.

人間とチンパンジーの比較からもたらされた結論は「ヒトは模倣し、模倣される動物である」だそうです。それならコピペも仕方ない?いやいや。